甲状腺疾患の薬
甲状腺疾患について
甲状腺疾患の病態については別ページ参照。
抗甲状腺薬
甲状腺のペルオキシダーゼを阻害し、甲状腺ホルモンの合成を抑制する。
メルカゾールとチウラジールの比較試験において、メルカゾールのほうが有効性が高く、副作用の発現頻度が低いことが示されている。
メルカゾールの甲状腺ホルモンを正常化する速さには15mg/日と30mg/日の間には差がなく、副作用の発現頻度は15mg/日のほうが明らかに少ないことが明らかになっているため、メルカゾールによる治療は、15mg/日から開始し、重症例に30mg/日を用いることが推奨されている。
- メルカゾール(チアマゾール)・・・甲状腺外で免疫抑制作用示す。チウラジールより抗甲状腺効果が高い(約10倍)ので授乳中以外は第一選択。
- チウラジール(プロピルチオウラシル)・・・メルカゾールより母乳中への移行が少ない。
- ヨウ化カリウム(ヨウ化カリウム)・・・作用機序は不明。短期間であれば甲状腺機能を強力に抑制するが、長期使用でエスケープ現象が起こる。
これらの副作用として発現頻度が高いものが、蕁麻疹と軽度肝障害で、重大な副作用として無顆粒球症、多形性関節炎、重度肝障害が挙げられます。 発熱や咽頭痛などの症状がでた場合は、無顆粒球症の場合があるので注意する。
甲状腺ホルモン製剤
- チラーヂンS(レボチロキシンNa)・・・T4製剤。末梢で大部分がT3に変換され作用を発現。半減期:6~7日。 鉄剤、Al製剤に吸着される。
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